腹囲より危険因子を重視する方針へ ~特定健診・特定保健指導(2018年度から)

医療ニュース m3.com によると、
厚生労働省の専門家検討会が、
特定健診・特定保健指導の方針を改めることを決めたようです。

2008年から開始された特定健診・保健指導は、
国保(各市町村)などは特に、実施状況・効果評価も思わしくなく、
早くも、最も重視した(?も多かったですね)「腹囲」より、
「高血圧」や「脂質異常」、「高血糖」といった危険因子を重視する方向へ

と改められそうです。

私は、総合病院の勤務中に 特定保健指導業務を立ち上げた実質的責任者。
また健診機関や保健指導者は忙しくなりそうです。
きっと、また、分厚い 新「実施要項」 が厚労省から出されるでしょう。
(読み込むだけでも大変な仕事量です。ISO認定にはマニュアル改定も必要。)


でも、最初からそうすべきだったように思います。

腹囲測定より 血液検査データの方が、受検者もデータとして納得しやすいです。

私の考え方ですが、
最も重視すべきは、高血糖(空腹時血糖値・HbA1c値)でしょうか。
次に 脂質異常(高LDL-コレ・低HDL-コレ・高中性脂肪) 。これらのバランス。
血圧測定に関しては、家庭測定血圧を重視する傾向にあるのですから、
健診時測定血圧は、(計測値にもよりますが)腹囲同様に参考でいいようにも思います。


これまでも健康相談に使ってきた資料の一つを紹介しますと、
高血圧・脂質異常、高血糖・肥満 危険因子と虚血性心疾患発症の関係は、
1つもない人を1とすると、
1つで5.1倍
2つで5.8倍
3~4つあわせ持つと35.8倍
 に跳ねあがります。
(2001年・厚労省・危険因子の保有数と虚血性心疾患発症オッズ比)

この資料は、虚血性心疾患にはなっていますが、動脈硬化の状態と考えれば、
脳血管疾患も同じように考えられます。


今日のNHK「ガッテン!」でも取り上げられたように、
血栓を溶かす 「t-PA」 という血栓溶解療法が可能になったとはいえ、
血管のつまり、特に脳血管障害は、(私は)一番なりたくない病気です。

糖尿病を食事療法と内服薬でコントロールできれば、年間医療費は約50万円。
これが 透析療法まで必要になると、年間医療費は約500万円にもなるのです。
糖尿病による慢性腎不全は増え続けています。
お金の問題?!・・・・なんて言っている状況ではない 日本の国民医療費事情。

ワンコイン検診で血糖値を調べる「検体測定室」も増えています。
「診断は医師の業」などと言っていないで、
薬剤師・保健師を使って、予防活動を進めることも期待したいものです。



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