ひそかに進む「ひきこもり」の高齢化  ~年金財政「2030年問題」

産業カウンセラーの会員誌を もう一度読み直しました。

新春特集インタビュー
「ひきこもりの就労問題にカウンセラーができること」
 (筑波大学 社会精神保健学教授 斎藤環医師)
    ※斎藤先生の専門は ひきこもりの治療です。

興味深い内容です。
まったく気づかずにいましたが、大変なことが静かにすすんでいるのでした。

「ひきこもり」というと 「若者」のイメージがありましたが、
時代は流れ、その平均年齢は30代半ば。
そして ボリュームゾーンの一つが50代前後なのだそうです。

彼らは、所得税を払っているわけではないですが、
ほとんどが親が保険料を払っているので、年金受給資格がある!
さらに、
所得税を納めていないので 役所もその存在を把握できていない!

今でも年金制度の財源に不安を覚える状況ですが、
今の50代があと15年もして、年金受給請求をしたら・・・・
(斎藤先生曰「十数万あるいは数十万の老齢年金受給者 の可能性)
間違いなく、年金財政は破綻。。。。
これは 突然 表面化してくるというのです。

2016年9月に内閣府の発表したひきこもりの人口は54万人。
でも、
この数字は39歳までしかカウントしていない。
政府の「若者」の定義が39歳までだからだそうです。
調査方法も、かなりアバウトのようで、
恥意識の強い日本では アンケートに正直に答えることは期待できず、
斎藤先生は、「200万人近くいるのではないか」 と推測しています。



もう一つの問題は、その人たちの心理的状況です。

「在宅ホームレス」(斎藤先生)ともいえる ひきこもりの人は、
社会に対して罪悪感を持っている傾向があり、あまり権利を主張しない。
非社会な存在(反社会的な存在ではない)なので、
それまで養ってくれていた親が亡くなったら、
部屋に閉じこもったまま、行く果ては 孤独死・衰弱死。…だそうな。

「食うに困ったら働くだろう」 は 今の世代には該当しないのだそうです。
外に出られない人が働けないですよね。(できるなら ひきこもっていない)
年金受給の手続きに役所に行くのも「叱られるんじゃないか」と怖いがる。。。
世間からの批判をすごく怖がっているそうのだそうです。
セルフネグレクトの状態になってしまう可能性が高いわけです。


じゃあ、どうするか?
若いひきこもりなら「学校」という社会があるけれど、
40代・50代となると社会参加する道は「就労」しかない。
そこで、このテーマになっているのですね。

支援は、本人の前に まず家族に対して必要になります。
それだって、どれだけの人が仕事につけるか かなり難しい。
中高年の就労の難しさは、言わずもがなですから。。。


今夜のNHK「特報首都圏」のテーマも、子どもの「生活困難者」でした。
(途中までしか見ていないのですが)
何とか生活はしているけれど 子どもの発達に必要であろう様々な生活上の要因が経済的な理由から満たされない子どもたちが多くなっている、
という内容でした。
その子どもたちにみられる傾向として、
「頑張ればできる」「社会の役にたっている」 というような
自己効力感 ・自己肯定感 が低い。。。 自信が育ちにくい。。。

ひきこもりの実態を語るこの記事と結びついてしまいました。

「諦め」とか「無力感」とか、子どもらしさが失われてしまっています。

奨学金の拡充などと、7時のニュースで 総理は言っていましたが、
現実には、奨学金が家族の生活費に消えて高校を退学せざるを得ないようなことも起きている。。。(どこで目にしたニュースでしょう)

アメリカやイギリスが決して特別な状態ではないと思うのです。

移民問題は同じでないにしても、
格差の広がりは確実にすそ野を広げているのですから。


もうすぐトランプ政権の始まりです。。。。

何もかもが これまで通りにはいかない世の中です。

世界がどういう方向へ進んでいくのか、????

とはいえ、
自分は 目の前のことに誠実に取り組んでいくしかありません。



前方後円墳のつくられた時代、
人々は、来世もまた現世と同様の世界であることを願ったそうです。
  (NHK「歴史秘話ヒストリア~コーフン!古墳のミステリー」)
なんだか羨ましくなりました。




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