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zoom RSS 医師も英文論文を読まない・・・? (看護職だけでない)

<<   作成日時 : 2017/03/21 11:36   >>

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『健康診断は受けてはいけない』(近藤誠)
を一読しました。
2度目に入る前に、草取りをしながら いろいろなことを考えました。

(そのあと、実は他の本が手元に届いて視点を変えて考えていましたので、
この記事は公開せず数週間も保存してありました。)



ある病院の特定保健指導の立ち上げ事業にエネルギーを使い果たし、
今の自分があります。
(その他諸々 関係しましたけれど)
仕事として「やる」と引き受けたら最善を尽くすのが私。
たぶん、あの時の最善を尽くしました。

ですから、この本に書かれていたことは
「健康診断にかかわる業務」(保健師業務)というものを
半ば自分のしてきたことをひっくり返すようなものです。


でも、今はフリーランス。
読んでいて「なるほどなぁ」と思うことのほうが多いのです。


特に、“権威”という衣をつけた人のブラックな部分。

これは、大学院という 大学より少し教育者側に近い場に入ったことで
より鮮明になりました。

目の前にある事実をしっかり見ながら、
少しでも真実に近づこうとするのが研究的態度。
私は、短大部の基礎教育から、
翻訳本が発行されていても WHOから原著を取り寄せて学びました。
その意味を しばらくたってから理解したのです。
「翻訳は、一つのフィルターである」 と。
(翻訳者の価値観がそこには取り込まれている ということ)
真実(書き手の伝えたいこと)に近づくためには、
できるだけフィルターの数を減らすこと。


ところが、・・・

在籍した看護系大学院では、
例えば、
『看護研究 原理と方法』(医学書院)が使用書籍になりました。
英語版の 『Nursing Research Principles and Methods』 が簡単に購入できるのですよ。
ですのに、英語版は参考図書として紹介でした。
逆でしょう?

私は当然のように両方を購入しました。
これが正解。
日本語版は第2版(新版)が発行されたばかりでしたが、
その読みにくいこと。(和約が下手なのです。)
でも、和約本は看護界では名(権威)のある方が監修者。
ゼミでも、「あなた、だってこれ、○○先生の本よ!」ですって。 
訳者一覧は 誰がどこを担当したのか分からない順不同(医学書院に確認)
和約の上手下手も、まったくバラバラ。
(誰も仲間に厳しいことは言わないという困った文化もあります)
読みにくいところは「原著に戻って読む」のが私の当たり前です。

大学院なのに どうしてこんなに英語力がないんでしょう?
そういう私も、初めての受験では惨敗!
(国際看護学分野もあるレベルの高い大学院でした。ただし教授と直感的に合わない。)
その後半年間、
手に入る比較的広範囲の英論文をひたすら読み続けました。
(そして今度は問題自体が簡単な試験。私はすごく英語のできる(?)人と思われたらしい。)
決して英語は得意ではありません。
むしろ、中学時代から 英語がコンプレックスになっていて、
中高生の息子たちの教材をもらって、一から学びなおしたことも
よい準備になっていました。
英文献を検索するときは、要旨(abstract)を読んで選んでいきます。
それで本文を読むかどうか、取り寄せるかどうか判断するのですが、
院生室でこれをする人を見かけない。(やっていると「すごい!」と思われる。)

もっとも 合格倍率は、1.1〜2倍くらい。
通うことができる時間とお金があれば
特別な大学院でなければ 入学はそう難しいものではないのです。
大学院も開設ラッシュですし。

そんなわけですから、
看護職に英論文を読むことは結びつかないことがわかりました。
(病院の院内研修の場では、日本語力から心配したくらい)



それから、故意の(小さな?)データ操作を発見。

入学前に、関係する学会内の諸論文を手に入る限り目を通しました。
自分が修士論文を書く立場になるわけですから、
目標を具体化するために、先輩たちの書いたものを手にしたのです。
製本化された大学所蔵の論文も読みに行きました。
そうして素読とはいえ多くの論文に目を通していると、中には、
[あら、こんな有効回答率の低いものでも修士論文になっちゃうんだ。]
などと、いろいろと気になるわけです。

そして、改めて学会の中心人物(“権威”)の著書を読んでみると、
気になっていた(素読していた)論文がその中に取り上げられてくる。
なんだか歯切れが悪いと感じていると、違う数値が記されている。
調査票の有効回答率は、その論文の信頼性を決めるようなものです。
その数値が書き換えられている???

そんなものです。“権威”なんて。

医学の世界でもそうですよね。
サプリメントや本に、大学や病院の肩書をつけて
宣伝をする医師。(自分を貶める 売名行為です)



なぜ、こんなことを書くのか。。。。

近藤医師の著書のなかで、
日本の医師の多くの学びの態度が批判されていたからです。

医師の多くが、
世界レベルの英文論文を読まずに、
日本語の資料、
それもサマリー (summary)とか要旨(abstract)を読むだけ・・・?

医師と言ったら、大学に入る時点で英語の力はかなりあるはず。
なのだから、
世界レベルの論文だって読んでいる と思いこんでいました。


でも、考えてみれば、
医師にも 勉強家とそうでない人といるわけです。
大学病院の勤務医は超がつくほど忙しい。
ついでに “権威”を頂点としたピラミッドが存在します。
開業医は? 
変化の少ない日常的な診療がこれまた長時間ですし、
お休みは、勉強より自分の時間を楽しむことになるかもしれません。
学ぶことが楽しいと感じなければ、余暇を学びに当てないでしょう。
各専門医学会が出す月刊誌や「治療ガイドライン」にそって
日々の診療を行っているとしたら、
たしかに、近藤医師のように、
世界的な研究結果を直接読むことはないでしょうし、
そこで使われるデータの意図的な読み替えには気づかない。

気づいたとして、「同調圧力」に逆らうことは孤立につながります。

医師って統計学はどの程度学んでいるのでしょう?
都合の良いようにデータを解釈し、ウソの説明に使うとは。
看護教育よりは上なのでしょうが、やはり基礎だけなのでしょうね。


それにしても、

医学情報はどこで遮ることができるのでしょう。

中国や北朝鮮の情報統制と変わらないじゃありませんか?!
人が口を閉じるから。。。?

たとえば、
いわゆる風邪に抗生物質を使わないよう呼びかけられているのに
処方は続いています。
医学界での常識が、国民の利用する医療とズレている。。。


看護職は真面目です(言われたことをしっかりこなす)し、
まだまだ 医師に自ら上下関係をつくってしまう。

医師と水平関係という立場をとる私だって、
厚労省の方針や標準治療は当たり前のように信じてきました。
標準治療(医療)に基づいて教育されますから。。。




でも、この近藤医師の本を読んで ・・・・・

健診・検診の基準値の決め方について考えたり、

各がんの発見率は上がっているのに 死亡率は減っていないグラフを見たり、(検診によって早期発見が進んでいるのか変わらず、死亡率には大きな変化がない。高齢化が進み年齢構成が変化しているので調整が必要。)

さらには、

国際的には効果がない(むしろ逆効果も)という研究結果からすでに検診項目から外されているものを 日本は積極的に進めている。

世界的には良性と考えられているものも、日本では「がん」として治療が開始される。


            ・・・・ etc

     

その他諸々、
なんだか一度頭の中をリセットしないといけないようです。

通常なら、著者の引用する文献に戻るところですが、
それは能力的に全くの無理。
近藤医師の論理は、歯切れよく私の頭の中に入ってくるのです。
[ん?] と引っかかるところがほとんどありませんでした。



近藤医師は、けして全面的な医療否定ではないのです。

一次予防と、終末期医療(緩和医療)を最も重視するというか、

がんも、乳がんなど体表を破いてくるようなものは心理的な面からすると取ってしまった方がいい。
消化管の通過障害には手術が必要。
抗がん剤も液性がんなら試してみる価値あり。
(特に若い人の場合、効果がある場合がある)
ケガやその他の救急医療が必要なことも認める。

つまりは、医者(医療機関)や製薬会社の利益のために
美味しく食べて楽しく生きることを台無しにされるな!

ということ。


(*・ω・) ウンウン♪



現在の常識「早期発見論」
「がんは、“早期がん”から少しずつ育って“進行がん”になる」
or
近藤医師の「がんもどき」論
「がん細胞は最初から性質が決まっていて、本物のがんは早いうちから体のあちこちに広がっている。がんもどきは放っておいても悪さをしない。」(私の読み取りです)

現時点では、
この部分が大きな違いなのだと理解したのです。

「がんもどき論」も「早期発見論」も仮説でしかない。。。
(近藤医師の言)


まだまだ、自分の頭の中を整理していかないと、・・・・です。


さて、時間をおいたので もう一度読んでみましょ。




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